熱中症で足がつる原因と対策【保健師・看護師執筆】

投稿日:8月 20, 2017 更新日:

夏の蒸し暑い時期を中心に増える熱中症。熱中症の症状には、体温の上昇や気分の不快などの症状のほかに、「足がつる」といった筋肉の症状も現れることを知っている人は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、熱中症で足がつる原因や対策について紹介します。

熱中症とは

熱中症は体温コントロールのバランスが崩れて、体温が大きく上がることで起こる一連の状態をいいます。体温上昇や気分不快などよくみられる身近な症状である一方で、重度の熱中症では命を落とすケースもあるため、甘くみることはできません。熱中症の原因には、気温や湿度、風の強弱が関連しており、夏場の屋外での仕事やスポーツなどの活動によりリスクが上がります。その一方で、屋内にいても条件により熱中症が起きたり、夏以外の季節でも起こることがあります。特に、体の体温調節がうまくいかない子どもや高齢者は、熱中症にかかりやすいために注意が必要です。

熱中症で足がつる原因とそのほかの関連症状

熱中症の初期に現れる症状には、のぼせや気分の不快などよく知られる症状のほかに、足がつる(こむら返り)など手足の筋肉に症状が現われることがあります(熱けいれん)。熱中症で現れる具体的な筋肉症状には次のようなものがあります。

  • 足がつる(こむら返り)
  • 手足や腹部の筋肉がピクピクとけいれんする
  • 手足の先がしびれたり、固くなる
  • 手足の筋肉に痛みがでる

熱中症の初期に足がつるなどの筋肉に症状が現われるのは、大量の汗をかくことにより、体から塩分が失われるため。最近では健康ブームのひとつとして、減塩を行っている人もいますが、夏場など大量の汗をかく季節は、水分だけでなく塩分も一緒に摂取することが大切です。汗をたくさんかいたあとに、水分だけ摂取していると、汗と一緒に塩分が排出されるため、体の塩分濃度が下がります。体の塩分が不足すると、電解質のバランスが崩れるため、筋肉がけいれんしたり、足がつるなどの症状が現われます。

熱中症で足がつったときの応急処置

熱中症で足がつるのなどの体の筋肉に症状が現われた場合、まずは応急処置を行うことが大切です。炎天下など屋外で症状が現われた場合には、屋内や涼しい木陰に移動し、体を休めます。体に不足している塩分を補うために、塩飴や梅干しなど塩分が含まれた食品を摂取しましょう。水分補給も一緒に行う場合は、適度な塩分が含まれて吸収率もよいスポーツドリンクがおすすめ。スポーツドリンクが手元にない場合は、1Lあたり水に小さじ0.5杯の食塩、大さじ3杯の砂糖にお好みでレモン汁を加えると、手作りすることができます。
また、体温の上昇がみられる場合には、ワキの下や首の付け根など太い血管の通る部位に、アイスノンなどで冷やします。なお、熱中症で筋肉の症状に加え、意識がはっきりしていないなどの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

熱中症で足がつるのを予防する方法

熱中症で足がつるのを予防するためには、熱中症そのものを予防することが大切になります。熱中症を予防するための方法は以下のものになります。

こまめな水分補給をする

熱中症を予防するためには、水分補給がかかせません。のどの渇きを感じたときは、すでに体の水分が不足し始めているサイン。夏場やスポーツなど汗をかきやすい時期には、飲み物を持参して、こまめな水分補給を心がけましょう。

屋外にいるときは日差しをさける

日光を浴びると、体温が上がりやすくなるだけんでなく、体力も消耗するために、熱中症にかかりやすくなります。夏など日差しが強い時期は、木陰にいるようにしたり、帽子をかぶるようにしましょう。

自分のいる環境に目を配る

毎日の気温や湿度など自分の置かれる環境を知って、飲み物を持参したり、衣類を調節するようにしましょう。近年の天気予報では、最高気温のほかに熱中症指数など熱中症の危険度の目安を知ることもできます。

健康な体作り

暑い時期になると食欲が落ちて夏バテになりやすくなりますが、熱中症を予防するには日頃から健康な体作りを心がけることも大切です。

特に、熱中症による足がつるのは、体の塩分濃度が不足するために起こるものです。そのため、熱めいれんによる筋肉の症状を予防するには、次のことも気をつけるようにしてください。

水分と一緒に塩分も補給する

毎日のとるふつうの食事の中では塩分が不足することはありませんが、大量に汗をかく場合には水分と一緒に塩分も補給するように努めましょう。持病により、水分や塩分の制限が必要な人は、主治医に相談してみてください。

室内の環境を整える

近年、節約や省エネの意識が高まっている家庭も増えており、夏の蒸し暑い時間帯でも、エアコンをオフにしている家庭も少なくありません。しかし、省エネを意識しすぎて健康を壊しては本末転倒です。暑苦しさを感じるときは、我慢をしないで、エアコンなど室温を調節しましょう。

執筆者プロフィール

江波 明子
国立大学卒業後、看護師と保健師の免許を取得。看護師として都内病院に就職し、結婚・育児をきっかけにライター業へ。皆様に役立つ健康情報を、看護師ならではの分かりやすい説明でお届けいたします。

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