足がつるメカニズム

投稿日:12月 15, 2016 更新日:

夜間就寝中に突然足がつって目が覚めるという体験を、成人であれば誰もが一度は経験をしたことがあるかと思います。
特にふくらはぎの筋肉がつることが多く、こむら返りと言われます。
ただし、足がつるのはこむら返りだけではありません。
脛(すね)がつることも、土踏まずがつることも、もっと言えば全身に至る全ての筋肉がつることもあります。




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足がつるとは

足がつるというのを漢字で表すと『攣(つ)る』となります。
痙攣の『攣』という字です。
医学的には有痛性痙攣(有痛性筋痙攣:クランプ)と言います。
つまり足がつるのは痛みを伴う筋肉の痙攣ということです。
筋肉の痙攣は筋肉の収縮が無意識に起こることですが、痛みを伴わない痙攣はピクピクと収縮と弛緩を繰り返す場合で、痛みを伴う場合は弛緩する時間がなく、収縮だけが続く場合です。

筋肉を収縮させる運動ニューロン

通常、筋肉の収縮は脊髄にある運動ニューロン(神経細胞)の興奮に依存します。
基本的にはいつも興奮していますが、さらに上位の脳(大脳皮質)にある運動ニューロンにより興奮が抑えられています。
普段、我々が力を抜いていられるのは脳が働いてくれているからです。
脳に障害がある人(例えば脳卒中患者)が筋肉を硬くしてしまうのは脊髄の運動ニューロンに脳からの抑制の命令が届かなくなったことを表していますね。

運動ニューロンにより筋肉が収縮するメカニズム

脊髄にある運動ニューロンは活動電位(インパルス)という電気刺激で筋肉に収縮するよう命令を出しています。
神経と筋肉の繋がる部分(神経筋接合部)ではアセチルコリンという伝達物質により命令が伝えられます。
命令を受け取った筋肉は細胞内にある筋小包体からカルシウムイオンを放出します。
このカルシウムイオンの働きがあって初めて筋肉が収縮します。
逆に筋肉を弛緩させる場合はカルシウムイオンを回収します。
カルシウムはミネラルの一種ですが、ミネラルのバランスが崩れると筋肉が上手くコントロールできない状態になります。

足がつるシチュエーション

筋肉の収縮と弛緩のメカニズムが分かったところで、足がつるというシチュエーションを考えると、以下のことが挙げられます。

  • 脳の運動ニューロンが機能しない
  • 脊髄の運動ニューロンが過剰に興奮する
  • 血流が滞りミネラルバランスが崩れる
  • 筋細胞が疲労してカルシウムの回収ができない

よくあるシチュエーションとしては冒頭で述べた睡眠時です。
筋肉も脳も疲れていて、寝返りをしない、またはできない状況では、血液の循環も鈍いうえに脊髄の運動ニューロンも興奮してしまいます。

また、慣れない運動や普段あまり使わない筋肉を使った場合などにつることがあります。
よく使う筋肉はしっかり発達していて、運動に必要な負荷に耐えることができますが、使わない部位は負荷に耐えることができず、すぐに疲労してしまう可能性があります。
また、普段よく使う部位には血流が豊富にありますが使わない部位の血流は乏しいことが考えられます。

脱水症状でも足がつる

夏場暑い日に外でゴルフをしたり、長時間の労働をしたりすると足がつることがあります。
体温調節のために汗をかきますが、水分と一緒にミネラルも外に出てしまいます。
血液のミネラルバランスが崩れ、筋肉のコントロールが難しくなります。
筋肉は筋膜に覆われており、特によく使う筋肉は筋膜という容器の中でパンパンに張ってしまいます。
血流が行き届きにくい状態になれば、その筋肉がよりつりやすくなります。

足がつったときの対策

最も単純な対応策としてストレッチがあります。
脊髄の運動ニューロンは脳により興奮を抑えられていると述べましたが、他にも興奮を抑える方法があります。
それがストレッチ(持続伸長法)です。
筋肉が骨に付着する部分を腱といいますが、そこにはゴルジ腱器官という固有受容器(センサーの役割)があります。
ゴルジ腱器官は伸ばされ続けると反応して脊髄にある介在ニューロンを介して脊髄の運動ニューロンを抑制します。
そのため、この場合はリズミカルに伸ばすのではなく、10秒程度伸ばし続けることを繰り返します。

ストレッチで改善しない場合は脱水症状などにより、ミネラルバランスが崩れている可能性があります。
水分と塩分(少量)の摂取を試みると良いでしょう。

マラソンなどの長時間の連続運動後はすぐに止まらず、負荷を落としてしばらく動き続ける必要があります。
筋肉はそれ自体がポンプの役割をしていますから、すぐに止まってしまうと血流が滞ってしまいます。
どうしても止まる必要がある場合はマッサージなど徒手的にポンプ様に血液を流します。

まとめ

筋肉の収縮するメカニズムと有痛性攣縮について解説し、解消法としてストレッチを紹介しました。
普段からストレッチを習慣化することでつりにくくなりますし、いざつってしまった場合にもすぐに対応できるようになります。
是非ストレッチを習慣化しましょう。
ミネラル補給も重要です。
脱水症状に気を付けて、水分だけでなく偏らない程度にミネラルにも気を配ってください。
最後に、一定の姿勢にならないように気を付けましょう。
筋肉(筋膜)は動かしていないとすぐに伸びにくくなる傾向があります。
なるべく動かすようにしてください。
寝返りもとても重要です。
寝返りのうちやすい寝具にしましょう。

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